時計を見ると、寝るまであと30分。

昔の私なら、
「30分しかないから、今日はやめておこう。」
そう思っていたかもしれません。
でも今は違います。
「30分あれば、この工程までは進められる。」
そう考えて、机に向かいます。
ニッパーを手に取り、説明書を開く。
今日はボディだけ。
今日はここまで。
終わる場所を決めているから、迷わず作業を始められます。
子どもの頃は、時間を気にせずプラモデルを作っていました。
夢中になると、気づけば何時間も経っている。
完成するまでやめたくない。
そんな作り方が当たり前でした。
でも、大人になるとそうはいきません。
仕事があり、家族との時間があり、やらなければならないこともあります。
趣味だけに時間を使うことはできません。
だから私は、作業を始める前に一つだけ決めるようになりました。
「今日はここまで。」
最初は少し物足りなく感じました。
でも、この小さなルールが、趣味を続けやすくしてくれました。
作業を始める前に、終わる時間を決めるようになりました
以前は、自分のタイミングで作業を終えていました。
「ここまでできたら。」
「キリのいいところまで。」
そんな終わり方です。
もちろん、それでも楽しかったのですが、気づけば予定より時間を使ってしまうこともありました。
今は違います。
作業を始める前に、
「今日は30分くらい。」
「今日はここまで。」
と先に決めてから始めます。
時間を決めると、不思議と頭の中も整理されます。
今日はどこまで進めるか。
どの工程なら時間内に終わるか。
作業を始める前に考えるようになりました。
そのおかげで、限られた時間でも無駄なく動けるようになったと思います。
「もう少しやりたい」で終わるくらいが、ちょうどいい

もちろん、作業をしていると、
「あと少しだけ。」
と思う日はあります。
昔なら、そのまま続けていたと思います。
でも今は、
「今日はここまで。」
そう決めたら終わります。
不思議なことに、無理に我慢している感覚はありません。
むしろ、
「次はここから始めよう。」
という楽しみが残ります。
全部やり切るよりも、
少しだけ物足りないくらい。
その方が、次の日も自然と机へ向かえるようになりました。
子どもにも同じルールを伝えています
このルールは、自分だけではありません。
子どもと一緒に作るときも、始める前に時間を決めています。
「今日はここまで。」
そう約束してから作業を始めます。
予定がない日は、子どもたちだけで続きを進めることもあります。
私が手伝える日は、
「今日はここまで一緒にやろう。」
と最初に決めます。
時間を決めることで、作業だけでなく、その後の予定まで考えられるようになりました。
子どもにとっても、時間を意識しながら趣味を楽しむきっかけになればと思っています。
趣味を続けるために必要だったのは、時間を増やすことではありませんでした
以前は、
「もっと時間があれば。」
そう思うことがありました。
でも実際は違いました。
必要だったのは、
今ある時間をどう使うか。
その方が大切でした。
終わる時間を決める。
できる範囲を考える。
その日の生活に合わせて進める。
この積み重ねが、趣味を続けることにつながっています。
おわりに

趣味を続けるためには、長い時間が必要だと思っていました。
でも、そうではありませんでした。
「今日はここまで。」
そう決めるだけで、
趣味と暮らしの間に、ちょうどいいメリハリが生まれました。
趣味の時間が減ったわけではありません。
家族との時間や、やるべきことを大切にしながら、それでも趣味を楽しめるようになりました。
全部をやろうとしなくてもいい。
途中で終わってもいい。
また明日、続きを作ればいい。
そう思えるようになってから、趣味は「特別な時間」ではなく、暮らしの中に自然とある時間になりました。
私にとって、「今日はここまで。」は作業を終える言葉ではありません。
また明日も楽しむための言葉になっています。

